2016年12月26日月曜日

LPWA IoT(Internet of Things)の世界を制すのはどの無線規格だ!?

IoTの世界が熱い。

IoTはM2Mととらえることもでき、こういった意味では、WCDMA、CDMA2000などもIoTの候補である。以前取り上げたLTEのCat0や、もう少し低消費電力を実現するCatMなどもその類である。

しかし、さらに低消費電力、広範囲なカバーエリアを目指すものもあり、LPWA(Low Power 、Low Area)などと呼ばれている。このLPWAにも様々な無線規格があり、これらに関してまとめておく。

① SigFox
フランスのSigfox社が牽引するサブギガ帯の無線規格。規格はETSIでまとまられている(http://www.etsi.org/deliver/etsi_gs/LTN/001_099/003/01.01.01_60/gs_ltn003v010101p.pdf)。既に、TI、Amtel、Silicon Laboratoriesなどがチップを提供。変調方式は、BPSKやGFSKまたDSSSもある。

日本では、京セラの関連会社KCCSがSigfoxネットワークの日本での独占的な提供を発表。
デバイスは、SMKや村田製作所が提供していくと思われる。

② LoRa
アメリカのSemtech社が牽引するサブギガ帯の無線規格。韓国、フランスなどで既に人気がある。①のSigfoxも既に導入されている。デバイスはSemtech社が提供していく模様。変調方式は、チャープを使用したスペクトラム拡散方式。

日本では日本IBMがLoRaWANのサービスを始めると先日発表。

③ Wi-Fi HaLow
802.11ahの規格。チップセットメーカQualcomm社が牽引するサブギガ帯の通信方式。変調方式は、WiFiのスペクトラムを狭帯域にしたもの。

④ Wi-SUN
zigbeeの進化版としてWiSUNアライアンスでまとめられているサブギガ帯の通信方式。変調方式は、QPSK、2FSK、4FSK、OFDM。


⑤ NB-IoT
3GPPでrelease13として規格がまとめられている。この中で唯一ライセンスバンドを使用。LTEの1リソースブロック分を使用し、帯域は200kHz程度。
チップセットは、中国Hi-Siliconや米Qualcommなどがリリース予定。

①、②は携帯キャリア会社に依存したくないサービスプロバイダが先頭を切ってサービスを推し進めそうだが、結局は携帯キャリアの提案するサービス・内容が勝り、⑤のNB-IoTが普及していくのでは、と噂されている。

いずれにせよ、ビックデータのIoT時代、要注目の無線規格である。





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