2010年6月1日火曜日

LTE網の設置計画

2010年末にLTEサービスを開始させるNTTドコモは2014年までに人口カバー率50%を目指すとしている。今までの携帯電話網の設置速度からいくとかなり遅い。
しかし、この速度は日本だけではない。海外オペレータでも同様である。これはLTEのサービスの何を表しているのだろうか?
LTEの売りはなんといってもそのデータレートの早さだ。シングルアンテナ環境において100Mbps、4x4MIMOの状態で300Mbpsを超えるデータレートを想定している。このデータ速度はどのような場所で必要となるか。やはり、都市部のビジネスユースである。この想定のため、LTEは都市部にしか基地局が設置されない。基地局がない部分はどうするかというと既存のネットワークを使用していく。そのため、ほぼ全ての端末で最初はデュアルモード、もしくはトリプルモードを装備する。
音声通信はLTEではなく、既存のネットワークを使用する。
つまり、当面LTEはデータ通信サービスのみなのだ。ここが世代が交代し大きく変わった点だ。もう音声では新世代の通信方式などは必要ないのだ。
ただ、既存のネットワークはいずれ老朽化し、使用できなくなる。そのため、LTEの網で音声が使用されることが検討されはじめた。VoIPならぬ、VoLTEと呼ばれており、LTE網でどのように音声データを運ぶかを議論中だ。
一昔前CISCOの会長が「音声通信はデータ通信に比べれば格段にデータ量が少ない。近い将来無償で音声通信が楽しめることになるだろう」と話したが、その時代はもうすぐそこである。

また、家の中でLTE網を楽しめるフェムトセルLTE基地局もLTEの特徴のひとつであろう。

都市部のネットワークおよび欲しいところにはフェムトセルで引き込む、これが次世代の網となる。